半島を出よ(上・下)

  • 著者: 村上龍
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2005/3/25
  • メディア: ハードカバー
  • おーちゃんお勧め度: ★★★★★
  • 感想: 村上龍はどちらかといえば苦手な作家だけど、話題になっているからちょっと読んでみたいなぁ・・・と思っていた本。上下で3700円、しかも900ページを超える大作だし、うーん、ま、いっか、と思っていたら、友達が貸してくれました。本当にアリガトウございます♪
     本を開いて、登場人物の多さと、巻末の参考文献の多さと、出だしの、村上流独特の(?)ちょっと気分が悪くなるような浮浪者の描写に、恐れおののいてしまったのだけど、読み進めると引きずり込まれます。寝る前に読んでいたのが悪いのだけど、毎晩、この 『半島を出よ』 の夢を見ました(汗)。
     北朝鮮の反乱軍と名乗る正規軍(?)が福岡に攻めてくるお話。2010年の日本の描写も、日本の対応も、小説なのだけど歴史小説のようなリアルさで書いてあって本当に怖い。
     心に残った一言=>「自分の代わりはどこかにいて、自分は決して特別な存在ではない。自分が絶対だと思っている人は死に向かい合ったとき恐怖で錯乱するだろう。」