ochan552007-11-15

『千年の祈り』

  • 著者: イーユン・リー
  • 出版社/メーカー: 新潮社 (2007/07)
  • メディア: ハードカバー?
  • おーちゃんお勧め度: ★★★★★
  • 感想: たまーにテレビで「NHK 週間ブックレビュー」を観るんですが、あまり読みたい本が紹介されないんですよね。私には難しすぎるのです、あの番組。アハハ。でもこの『千年の祈り』は紹介されたのを聞いてすぐ注文してしまいました。是非とも買って読まなくてはー!と思った久々の短編小説。『あまりもの』『黄昏』『不滅』『ネブラスカの姫君』『市場の約束』『息子』『縁組』『死を正しく語るには』『柿たち』『千年の祈り』

「いい人がいいウンに恵まれるとはかぎらないんだよ。このことわざをおぼえているかい。『不運はいつも善人を選ぶ』」(『死を正しく語るには』より)

「石氏は言う。「ちゅうごくで、『修百世可同舟』といいます」誰かと同じ舟で川を渡るためには、三百年祈らなくてはならない。それを英語で説明しようとして、ふと思う。言語の違いなどどうでもいい。訳そうが訳すまいが、マダムならわかってくれるだろう。<たがいにあって話すには―――長い年月の深い祈りが必ずあったんです。ここに私たちがたどり着くためにです>」(『千年の祈り』より)